人気ブログランキング | 話題のタグを見る

光の春

日ごとに、日の出の時間が早くなるこの季節、私はなんとなくウキウキする。
右目にすこし残る光感覚が嬉しいのである。
数年前、西行法師をもじって「願わくば 今持つ光とられまじ 我が生涯を終える時まで」とひねった気持ちは、今も変わらない。

せめて光を感じることが出来るだけでも幸せである。
そして、短歌など始めてみようかと思ったのだが、これは一向に出来ない。一日一首作るノルマを課してみたが、広場を5周するノルマは苦にならないが、短歌を作ると言うノルマはお手上げである。
今、若い人たちの間で、携帯短歌が飛び交っている話を聞くにつけ、わが身にその方面の才能の無いことが悲しい。
後、一つ短歌らしく見えるのは「楽しげに 我が見聞を聴きくれし夫旅立ち ふたとせとなる」を作って、後は諦めた。
未だ自転車で何とか行動の自由が出来た頃、俳句教室に通ったことがある。
この教室の先生は俳句は写生である。というのが持論だったので、視力を失い始めていた私は、とても無理だと思った。「山の幸 詰めし袋に 蟻つきて」というのは褒めてもらったが気持ちを篭めたい私に、写生は無理だと一年間でこれは引退した。
自分の書いた文字も読めなくなった頃、総て、処分してしまったが今でも覚えている一句に「味噌味の 筍好む あことおし」がある。駄句、駄作を披露してしまった。ちょっと恥ずかしい。
Commented by moju3 at 2005-04-02 23:08 x
こんばんわ。もじゅです。わたしは俳句というものがとても面白そうだと思っているのですが、どういうわけか今まで「やってみよう」という気が起こったことがありません。なんだかとても難しそうで、だめなのです。
 また、興味本位で申し訳ないのですが、この記事で思い出したのですが、sihoさんは、いわゆる「中途失明者」ということでしたが、以前お話したかとも思いますが、義兄の両親は生まれながらの全盲でした。その違いは、なんだろうと考えています。

小さい頃は竹の子が嫌いでした。ところが、最近、好きになったのです。今では、どんな竹の子料理も、好きです。
Commented by siho306 at 2005-04-03 08:51
こんにちは
食べ物の好みは年齢と共に変わりますよね。
子供の頃どうしても食べられなかった蕗の薹などは、この年齢になるとあのほろ苦さがなんとも言えぬ味として賞味できる。
不思議ですね。
by siho306 | 2005-04-01 09:15 | Comments(2)

視覚障害の老婦の独り言


by siho306